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がん保険とは、高額になりがちな「がん治療」の保障に特化した保険です。病気の治療費に備えるための保険なので、医療保険の一種(広い意味での医療保険)といえます。また、最近はがんだけでなく、急性心筋梗塞や脳卒中も加えた三大疾病の治療費が保障される保険や、もっと広く8大疾病の治療に備える保険もあり、それらの生活習慣病等に備える保険も、がん保険と一緒に比較されることが多くなってきています。
がん保険は、がんと診断されたときやがんで入院・手術をしたり所定の治療を受けたりしたときの医療費を保障する保険です。診断時の一時金や入院給付金、手術給付金をはじめ、がんの治療内容に応じた保障をセットできます。
診断給付金(一時金) | がんと診断されたときに一時金が支払われます。商品により、初めてがんと診断されたときに1回だけ給付されるものと、所定の期間経過後等の条件をみたせば複数回給付されるものがあります。また上皮内新生物(上皮内がん)でも保障する商品としない商品があります。 |
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入院給付金 | がんの治療のために入院した場合に、入院日額いくらという形で給付されます。がん保険の入院給付金は支払日数無制限となっています。 |
手術給付金 | がんの手術を受けた場合に支払われます。一般的に放射線治療も手術に含まれます。 |
通院給付金 | がん治療のための通院について、1日につきいくらという形で支払われます。対象となる通院は各商品により規定があり、入院前または後の所定の期間内の通院、抗がん剤治療や放射線治療のための通院などさまざまです。 |
治療給付金 | 商品により違いがありますが、所定のがん治療を受けた場合に月額いくらとか1回につきいくらという形で給付されます。抗がん剤治療給付金、放射線治療給付金などが代表的です。 |
がん先進医療給付金 | がんの治療のために所定の先進医療を受けた場合に、その技術料が保障されます。 |
その他 | 緩和ケアに対する保障やがんと診断されるとその後の保険料が免除となる特約などがあります。 |
なお、がん保険には待ち期間があり、加入後、責任開始日から90日(あるいは3ヵ月)以内に診断されたがんは保障の対象外となります。つまり、保障は待ち期間が終了してから始まります。
がん保険は、がん治療の進歩にともない保障内容が変化してきていて、いくつかのタイプに分かれています。どんな治療を視野にいれるかによって、加入するがん保険のタイプや保障内容を選ぶとよいでしょう。
がん保険のさまざまな保障のうち、どのような保障を重視するかということで、どのタイプの保険を選ぶか絞り込みます。
バランスタイプ | 診断一時金、入院、手術、通院や放射線治療など、がん治療にかかわる保障を万遍なくそろえている保険です。どんながんになってどんな治療を受けることになるかわからないので、いろいろな保障を一通りそろえておきたいならこのタイプがよいでしょう。 |
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一時金重視タイプ | がん保障のなかでも診断給付金を主契約にしたタイプの保険です。どんな治療を受けることになるかわからないですし、将来がんの治療方法が変わっていくかもしれません。それなら、がんになったときにまとまったお金を受け取って、どんな治療費にも使えたほうがよいと思うならこのタイプがよいでしょう。特約で入院や手術の保障も追加できます。 |
治療費重視タイプ | 放射線、抗がん剤、ホルモン剤などの治療給付金が主契約となる保険です。診断給付金や入院、手術などの特約をつけてバランスタイプにもできますし、抗がん剤治療などの保障が手薄な古いタイプのがん保険に入っている人が、既存の保険をいかしたまま、追加で加入するといった入り方もあります。 |
どのタイプのがん保険に入るかを決めて実際に商品選びをするとき、あるいは必要な保障を選択するときは、以下5つのポイントを参考に選ぶとよいでしょう。
がんは一度治療をしても再発する可能性があります。そのため、診断給付金は一度受け取ったら保障がなくなってしまうものではなく、複数回受け取れるものが必要です。また、あわせて2回目以降の給付条件の内容を確認して、できるだけ条件のよいものを選ぶとよいでしょう。
がんになると、抗がん剤治療や放射線治療を通院で行うということもあります。またその場合、治療期間も数ヵ月~1年以上と長くなることがあります。治療給付金または診断給付金などで、このようなケースに備えることができるか、しっかりと確認することが重要です。
がんは60歳以降、高齢になるほど罹患率があがります。したがって、がんに備えるなら高齢になっても保険が続く必要があります。定期タイプのがん保険を更新し続けてもよいですが、その場合、保険料が高くなっていきますので、一生涯入り続けるなら終身タイプの保険に入っておいた方がよいでしょう。
がんの先進医療には、治療費が200~300万円するものがあります。正直、適用されることは稀ですが、先進医療特約の保険料は安いので万が一のときのことを考えるとあった方が安心といえるでしょう。ちなみに、先進医療特約については、医療保険に加入していて、そちらで先進医療特約を付加していたら、がん保険にはつけなくても対応できます。二重に加入する必要はありません。
初期のがんといわれる上皮内新生物については、商品により、保障されるもの、保障額が削減されるもの、保障されないものとさまざまです。通常は治療もすぐに終わり費用もあまりかからないことが多いですが、女性の場合は注意が必要です。乳がんでは、上皮内新生物に該当するがんの場合でも、乳房再建術や術後の抗がん剤治療・ホルモン剤治療が必要になることがあり、十分な備えがあった方がよいため、上皮内新生物についてもしっかり保障される商品を選んでおくとよいでしょう。
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