30代は、結婚や出産などを経て家族を持つ人が増えてくる世代です。独身の間は、保険は自分のために選べばよいですが、家族ができると、 家族のための保険に変化させていく ことが必要です。あわせて30代に多いリスクを検証して、必要となる保障を効率よく備えましょう。
実際のデータなどを参考にしながら、30代に必要な保険についてみていきます。
1. データで見る30代に多いリスクとは
30代にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
1-1. 30代の入院理由
30代の人が、実際にどのような病気やケガで入院をしているのか、厚生労働省のデータからランキングと人数を見ていきます。
■30代・男性の入院理由 上位5疾患
| 順位 | 傷病の種類 |
人数
(千人) |
| 1 | 精神及び行動の障害 | 4.4 |
| 2 | 神経系の疾患 | 1.9 |
| 3 | 損傷,中毒及びその他の外因の影響 | 1.3 |
| 4 | 消化器系の疾患 | 0.9 |
| 5 | 新生物<腫瘍> | 0.6 |
■30代・女性の入院理由 上位5疾患
| 順位 | 傷病の種類 |
人数
(千人) |
| 1 | 妊娠,分娩及び産じょく | 8.5 |
| 2 | 精神及び行動の障害 | 4.2 |
| 3 | 新生物<腫瘍> | 1.4 |
| 4 | 神経系の疾患 | 1.3 |
| 5 | 消化器系の疾患 | 0.9 |
※傷病の種類は全部で約20種ありますが、そのうちの上位5位までを、多い順に一覧にしています。
(出典)令和5年 患者調査(厚生労働省)
30代男性は、 1位が「精神及び行動の障害」 です。これは、全年齢とも入院理由の1位となっていますが、 20代に比べて 人数も増えています。3位の「損傷、中毒およびその他の外因の影響」、つまり「ケガや食中毒」が理由の入院は、男性の方が女性よりリスクが高い時期です。
30代の女性は、 1位が「妊娠,分娩及び産じょく」 による入院です。2位の「精神及び行動の障害」については 20代に比べる と人数が約1.45倍に増えています。そして3位に「新生物<腫瘍>」とありますが、これは 「がん」 のことです。
がん全体で見ると、罹患率は年齢と共にアップしていくのが一般的ですが、下図を見ていただくとわかるように、 女性特有のがんの場合は30代から40代にかけての罹患率が高い ことがわかります。とくに 「乳がん」において、30代で罹患率が急上昇する のは他の「がん」にはない特徴です。
■年齢階級別 乳がん・子宮がんの罹患率(女性)
(出典)国立がん研究センター対策情報センター「全国がん罹患データ」2021年度より
がん保険
医療保険
1-2. 30代の死因
30代の男女別の死因について5位までを見てみると、「自殺」と「がん」による死因が上位にきています。女性は「女性特有のがん」のリスクが高くなってくる年代です。男性は「がん」のほか「心疾患」も上昇してきます。 20代の場合 と、ぜひ比べてみてください。
■30代の死因(男女別)
| 順位 | 30代男性の死因 | 30代女性の死因 |
| 1 | 自殺 | 悪性新生物<腫瘍> |
| 2 | 悪性新生物<腫瘍> | 自殺 |
| 3 | 心疾患 | 心疾患 |
| 4 | 不慮の事故 | 不慮の事故 |
| 5 | 脳血管疾患 | 脳血管疾患 |
(出典)令和6年 人口動態統計(厚生労働省)
2. 30代の保険選び
30代に必要な保険の組み合わせについて、ライフシーン別に具体的に紹介します。
2-1.【30代・独身】の保険選び
30代独身の場合、自身が病気やケガをしたときに 自分の生活への影響が最低限ですむように、という観点で保険を選びます。
医療保険や、重い病気やケガで働けなくなったときの収入減に備える就業不能保険を優先に考えましょう。また、がんなど生活習慣病のリスクも徐々に高くなる時期です。
2-1-1. 男性の場合
医療保険と就業不能保険を中心に、がんなどの生活習慣病に備える保障を確保しましょう。死亡保障は少額でよく、保険種類では老後の資産形成にもつながる終身保険もよいでしょう。
必要な保障
- 医療保険
- 就業不能保険
- 少額の死亡保険
※ 青字 は優先すべき保険(以下同)
2-1-2. 女性の場合
女性は女性特有の疾患に備えた医療保険やがん保険の保障を確保してください。死亡保険は今後も必要となる、解約しなくてもいいような少額の保険を選ぶと効率的です。
女性の場合、妊娠中は加入できる保険商品が限られていたり、加入時に条件や制限が付いたりする場合があります(商品により異なります)。早めの保障の確保を心がけましょう。
必要な保障
- 医療保険
- がん保険
- 少額の死亡保険
2-2.【30代・結婚した時】の保険選び
結婚をしたら、保険選びは男女ともに相手のことを考えて、 もしものときに家族の生活を守るということを目的に選びます 。医療費の負担だけではなく、入院や手術で働けなくなり収入減となったり、万一死亡したりしたときに、家族の生活を維持するためにどういう保障が必要なのかを考えてください。
2-2-1. 男性の場合
近い将来に子どもが産まれる予定の人は、子どもも含めた家族の生活リスクに備える死亡保険を確保してください。また保険料は年齢が上がるほど高くなりますので、 なるべく早めに必要なものを確保してしまうことが有効 です。
医療保険、がん保険のほか、働けないリスクに備える就業不能保険も準備しましょう。
必要な保障
- 医療保険
- 死亡保険
- 就業不能保険
- がん保険
2-2-2. 女性の場合
女性の場合、 妊娠してからでは希望する保険に加入できないという場合もあります ので、なるべく早めに各種の保険を確保することがポイントです。女性専用の医療保険やがん保険などを中心に、共働きの人は就業不能保険も確保します。
必要な保障
- 医療保険
- がん保険
- 死亡保険
- 就業不能保険
2-3.【30代・子どもがいる場合】の保険選び
30代は、 小さな子どもがいる人が多い年代でもあり、そのような人は高額な死亡保障が必要 な時期です。とくに共働きの場合は、夫婦それぞれに、自分がもしものときの医療費や収入減というリスクがあることに加え、子どもの面倒を見る配偶者の仕事にも影響(収入減となるリスク)があることを考慮する必要があります。
そして30代はがんなど生活習慣病のリスクが高くなっていく時期です。とくに 女性は女性特有のがんに備えましょう 。
また、もしものときに子どもの面倒を見てくれる人(両親など)が近所にいる人といない人とでは、かかる費用が異なります。自分たちの環境に合わせてシミュレーションをし、必要となる保険を選ぶことで、無駄を避けることに繋がります。
2-3-1. 男性の場合
子どもが小さいほど高額な保障が必要です。必要な死亡保障額は末子が0歳のときが一番高くなります。 収入保障保険を活用して高額な保障を確保 するとよいでしょう。
がん保険や子どもの将来に備える学資保険も検討してください。就業不能保険(収入減に備える保険)の活用も有効です。
必要な保障
- 医療保険
- 高額の死亡保険
- 就業不能保険
- がん保険
- 学資保険
2-3-2. 女性の場合
女性の場合は、入院や手術など万一のときに、近くに子どもの面倒を見てくれる人がいるかなど、自分の置かれた環境によってかかる費用に大きな違いが生じます。マイナスとなる分がある場合はそれらを考慮して保険を選びましょう。
例えば、長期的な治療による収入減には就業不能保険が有効です。短期的なものについては医療保険を充実させるという方法もあります。また、女性特有のがんにも備える必要があります。
必要な保障
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
- 死亡保険
必要保障額の目安や計算方法については以下の記事を参考にしてください。
・
5分でわかる死亡保障!おすすめの死亡保険と保障額の目安
・
かんたん!必要保障額の計算方法と目安
3. まとめ:30代の生命保険選び
30代は、がんなど生活習慣病のリスクが少しずつ高まってくる時期です。女性の場合は「出産」と「がん」のリスクが両方ともありますので、女性向けの医療保険やがん保険の活用もおススメです。男性は、小さな子どもがいる人の場合、自分が万一のときに家族が路頭に迷わないように保険を選ぶことを意識してください。
責任の重くなる30代の保険選びのポイントをまとめましたので参考にしてください。
- 医療保険は男女共に必須です。女性は、女性専用の医療保険も活用しましょう。
- 女性は早めにがんに備えましょう。男性も生活習慣病リスクを視野に入れる時期です。
- 男性は責任が重くなる年代。高額な死亡保障の確保には収入保障保険が有効です。
- 独身の人は、少額の死亡保障と老後の資産形成にも役立つ終身保険を活用してもいいでしょう。
- 結婚して子どもがいる人は、死亡保険や医療保険に加えて、長期間働けなくなった時の収入減のリスクにも備える就業不能保険も確保しましょう。









