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定期保険とは?|特徴やメリット、終身保険とは違う活用法を解説

生命保険

公開日:2024年3月12日

定期保険とは?|特徴やメリット、終身保険とは違う活用法を解説

定期保険とは、生命保険の基本商品の一つで、一定期間の死亡リスクに備えることができる保険です。シンプルで保険らしい保険と言え、割安な保険料で大きな死亡保障を確保するのに向いています。

一部で、掛け捨てといって敬遠する人もいますが、掛け捨てだからこそ活用しやすい保険と言えます。そのしくみや特徴、メリットを正しく理解して上手に活用しましょう。

この記事では、定期保険のしくみ、メリット・デメリットといった基本的な情報だけでなく、適した活用法や加入時の注意点までわかりやすく説明しています。ぜひお読みいただき、保険選びにお役立てください。

1.定期保険とは?

定期保険とは、あらかじめ保険期間が決まっていて、その期間内に死亡または高度障害状態になったときに保険金が支払われる生命保険です。 定期保険の“定期”というのは、期間が定まっているという意味です。

また定期保険は掛け捨てという話を聞いたことがあると思いますが、基本的に貯蓄性はありません。一方、同じ生命保険でも終身保険や養老保険には貯蓄性があります。

このように生命保険には、いくつかの種類があり、ここであげた定期保険、終身保険、養老保険の3つが生命保険の基本となります。特に、保障期間と貯蓄性の面で終身保険と対比して語られることが多いです。

2.定期保険のしくみ

定期保険には定められた保険期間があり、保険金額や月払保険料の額はこの期間中ずっと一定です。そして、保険期間が終わると保障は終了し、養老保険のような満期保険金はありません。

また定期保険を途中で解約した場合、解約返戻金はほとんどありません。

これらのしくみを図であらわすと以下のようになります。


定期保険のしくみ

3.保険期間は、期間指定と年齢指定の2種類がある

定期保険の保険期間の決め方には2種類があります。一つは、何年間と期間を決める“ 年満了 ”タイプ。もう一つは、何歳までと年齢で決める“ 歳満了 ”タイプです。

■定期保険の保険期間の種類

年満了 10 年、 20 年、 30 年などと年単位で保険期間を決める。
歳満了 60 歳まで、 70 歳までなどのように年齢で保険期間を決める。

年満了と歳満了は、保険期間の決め方が違うだけでなく、保険の更新に関して違いがあります。年満了の場合は、通常、 保険期間終了時に同じ保険期間で自動的に更新されますが、歳満了の場合は更新できず保険が終了します。

ただし、年満了の定期保険が更新される場合、更新時点の年齢の保険料に切り替わるため当初契約したときよりも保険料は高くなります(保険は年齢が高くなると保険料も高くなるため)。

■定期保険の期間設定の種類(年満了と歳満了)

定期保険の期間設定の種類(年満了と歳満了)の図

4.定期保険のメリット・デメリット

定期保険のメリットとデメリットについて、わかりやすく説明します。

4-1. メリットは保険料が割安なこと!

定期保険のメリットは、何と言っても保険料が割安なことです。保険期間が限定されていて、掛け捨てだからというのが理由ですが、高額な保障の保険でも割安な保険料で加入できるというのは、子育て世代にとってありがたい保険といえます。

「掛け捨て」のメリットについてはこちらの記事をご参照ください。

4-2. デメリットは更新しながらの長期契約に向かないこと!

定期保険のデメリットとしては、前章で説明したように、年満了で加入し更新をしていくと保険料が上がっていくことです。あらかじめ長期間の保障が必要なことがわかっていれば、歳満了で加入するとか、保障額含め途中で随時保障内容を見直すなど、工夫が必要です。

また、定期保険は掛け捨てで貯蓄性がないことがデメリットと言われることがありますが、上記メリットで説明したように、だから割安な保険料で大きな保障を確保できるわけで貯蓄性がないことは決してデメリットではありません。もし貯蓄したいのであれば、定期保険ではなく終身保険などの貯蓄性のある保険に入ったり、そもそも保険ではなくもっと効果的な貯蓄商品を購入することをおすすめします。

5.終身保険と違い、定期保険は大きな死亡保障が必要なときに活用すべし

定期保険を活用する場合は、終身保険と違い比較的安い保険料で高額な死亡保障を手に入れることができるというメリットを生かすべきです。

例えば、大きな保障を必要とするケースとして以下のような活用法が考えられます。

5-1. 世帯主が死亡した場合のその後の家族の生活費

一家の家計を支えている世帯主の方が死亡すると、残された家族は収入が途絶えてしまいます。そのため、その後の遺族の生活を維持するためのお金を用意する必要があります。

遺族の一生分の生活費とまでは言いませんが、こどもがいる場合は、こどもが社会人になるまでの生活費分を残せるように、定期保険で準備するとよいでしょう。

5-2. 世帯主が死亡した場合のこどもの教育資金

世帯主に万一のことがあった場合でも、こどもが大学や専門学校に通えるようにお金を残してあげたいのではないでしょうか?

そのため、前節の生活費に加え、こどもが十分な教育を受けられるように、教育費用についても定期保険で準備しておくとよいです。

5-3. 自営業者が死亡した場合の事業の引継ぎ資金あるいは整理資金

もし自営業でお店や事業をおこなっている人が死亡したら、家族が引き継ぐ場合にはお店や事業が安定するまでの資金が、お店や事業を終了する場合でも事業の整理資金が必要となります。

そのような資金が十分に蓄えられているなら問題ありませんが、そうでない場合は定期保険を活用して資金を残すことを検討してもよいでしょう。

6.定期保険に加入するときの4つのチェックポイント

定期保険で、自分が必要な保障をしっかり確保していくためには、以下の 4 つのポイントに注意して加入しましょう。

6-1. 契約可能な保険金額

商品によって契約できる保険金額に制限がある場合があります。例えば、ネットや電話で申し込める通販型商品では、対面商品に比べて保険金額の上限が低くなっている場合があります。

加入しようとした保険で、希望の保険金額が設定できないときは、他の商品なども確認してみるとよいでしょう。

6-2. 保障される年齢の上限

定期保険は、加入できる年齢、更新できる年齢、保障される年齢等に上限があります。

例えば、加入できるのは 70 歳まで、更新や保障は 80 歳までといった具合です。このような上限がある場合、 10 年更新の定期保険を 75 歳で更新すると、保険期間は 80 歳満期となったりします。

ただし、こういった年齢に関する条件は商品によって異なりますので、加入前にしっかり確認し、あなたが保障を必要とする年齢までカバーされる商品を選ぶようにしましょう。

6-3. 契約できる保険期間

商品や契約時の年齢により、どのような保険期間で契約できるかが違ってきます。

10 年、 15 年、 20 年、あるいは、 50 歳満了、 60 歳満了など、商品によって設定に違いがありますし、加入する年齢によっても変わってきます。

あなたの希望する保険期間で契約できるかを事前によく確認しておきましょう。

6-4. 更新後の保険料

定期保険を更新する場合、更新時に新たに保険料が再計算されるため保険料が上がります。将来更新する予定で加入する場合は、更新後の保険料がいくらになるかも想定しておきましょう。更新時に保険料率が変更となっている可能性はありますが、たとえば 10 年定期の更新であれば、今の年齢+ 10 歳の年齢の保険料を確認しておけば、 10 年後の保険料はある程度予想できます。

年齢によっては更新で極端に保険料が上がる場合があります。そのようなときは、将来その保険料を払えるのか、といった視点でも検討する必要があります。

7.定期保険のなかまとして収入保障保険がある

定期保険について、ここまで詳しく説明してきましたが、定期保険のバリエーションとして、収入保障保険があります。

収入保障保険は定期保険のなかまなので、保険期間が決まっていますが、保険金の受け取り方が違っています。定期保険のように一度に大きな金額を受け取らずに、お給料のように毎月○万円といった一定額を受け取ることができます(一括受け取りも可能)。

8.まとめ:定期保険とは、シンプルで割安な保険

定期保険とは、割安に大きな死亡保障を確保できる保険です。

3つの基本となる生命保険の一つで、 掛け捨てですが大きな死亡保障に対応しやすい というメリットがあります。そのため遺族のために大きなお金を残したい場合に力を発揮する保険といえます。

最後に、定期保険の特徴をまとめます。

定期保険の特徴

  • 保険期間は一定
  • 満期保険金、解約返戻金がない(掛け捨て)
  • 保険料は3種類(定期・終身・養老)の保険でもっとも割安
  • 保険期間終了後、更新できるが保険料が上がる(年満了)

生命保険の基本として、終身保険と養老保険についての記事もあわせてご覧ください。

執筆くらべる保険なび編集部

株式会社LHL(日本生命グループ)にて、「くらべる保険なび」の保険情報コンテンツの企画・編集・制作を担当しています。保険の専門知識を持つメンバーやFP資格を有するメンバーが情報収集や取材を行い、保険に関する基礎知識をわかりやすくお伝えします。

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