更新日:2025/06/20

入院日数の実態!統計データからみた支払限度日数の選び方

#医療保険
入院日数の実態!統計データからみた支払限度日数の選び方

病気やけがで入院すると、入院日数は何日かかるのでしょう?

医療保険を選ぶにあたって、入院日数についての疑問が生じる人が多くいらっしゃいます。

ここでは、そんな疑問を解消できるように、入院日数の数え方や厚生労働省の統計データをもとに病気別の入院日数を紹介しています。

また、これから医療保険に入ろうとしている人にとっては、 入院給付金の支払限度日数(30日、60日、120日など)を何日にしたらよい かがわかるようになっています。もしものときに、医療保険があまり役に立たなかったとか、逆に過剰な保障をつけて保険料を無駄に払い続けてしまったといったことにならないように、この記事をお役立てください。

人気の医療保険をチェックする

医療保険のランキングを見る

入院日数の数え方

医療保険の入院給付金の額にかかわることなので、まずは入院したときの入院日数の数え方をおさえておきましょう。

入院日数を数えるときには、日付と同じく午前0時が基準となります。 午前0時から翌日の午前0までの間の滞在が入院1日 です。日付をまたぐと入院日数が1日加算されます。また、丸1日でなく1時間の入院であったとしても入院日数は1日として数えます。

したがって入院日数は、入院した日と退院した日を含めて少しでも病院に在院した日数の合計になります。医療保険の入院給付金もこの日数分受け取ることができます。

統計データからみた入院日数の実態

どんな病気やけがで何日くらい入院することになるのか、厚労省の統計データから入院日数の実態を探ってみましょう。

傷病別・年齢別の入院日数

厚生労働省の「令和5年患者調査」の結果から傷病別・年齢別の入院日数をみてみましょう。

傷病全体、全年齢の平均入院日数は 28.4日 となっています。
傷病別でみると、 アルツハイマー病が 279.6日 と非常に長くなっています。そのほか入院日数が長くなる病気は、 脳血管疾患 68.9日 、結核 44.3日 、慢性腎臓病 57.3日 などです。

年齢階級別で見ると、一部に0~14歳の入院日数が長くなる病気があることを除くと、 おおむね年齢が上がるほど入院日数が長くなる傾向 にあります。

■傷病分類別・年齢階級別の平均在院日数

傷病分類別・年齢階級別の平均在院日数

(出典)厚生労働省「令和5年(2023)患者調査」

入院日数は短期化の傾向

同じく厚生労働省の患者調査より、入院日数(傷病全体の平均在院日数)の年次推移をみてみると、平成2年の44.9日をピークに、その後3年ごとの調査のたびに 入院日数は短くなる傾向 にあります。医療技術の進歩による入院日数の短期化や入院治療から通院治療への移行、診療報酬制度の改定などが、その要因として考えられます。

平均在院日数の年次推移

1) 各年9月1日~30日に退院した者を対象
2) 平成23年は、宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏および福島県を除いた数値
(出典)厚生労働省「令和5年(2023)年患者調査」より

入院に備えた医療保険の入り方

医療保険の主な保障として入院給付金があり、医療保険に入るときには 入院給付金を日額いくらにするか決める ことになります。

しかし、入院給付金には もう一つ重要な要素があります。それは入院給付金の支払限度日数 です。

1入院の支払限度日数の選び方

入院給付金には、1入院につき何日まで支払われるかという限度日数があります。この支払限度日数は保険商品やプランによって違いがあり、一般的に30日型、60日型、120日型などがあります。

医療保険に入るときに、この支払限度日数が何日であるかあまり意識していない人もいますが、万一入院した場合に入院日数分の保障をしてもらえるか把握できるように、加入前に確認しておく必要があります。

結論から言うと、 60日型を基準にしつつ、ある程度長期の入院にも備えたいなら120日型以上にすると安心 です。

それでは、その理由を順を追ってみていきましょう。

いろいろな病気を想定すると、60日はあった方がよい

1入院の支払限度日数をどう選ぶかは、はじめにみてきた入院日数のデータが参考になります。
傷病全体の平均入院日数は28.4日なので30日型でよい気がしますが、平均ということはこれよりも長くなる場合もあるということです。

例えば、脳血管疾患68.9日、結核44.3日、慢性腎臓病57.3日などのように病気によっては平均入院日数が長いものがあります。そうなると、30日型ではちょっと心もとない気がします。

また、65歳以上の場合は傷病全体でも35.5日と30日を超えています。

現在、一般的に売られている医療保険は60日型が多いですが、 いろいろな病気に備えるためには、やはり60日はあった方がよさそう です。

長期入院リスクに備えるなら120日あると安心

それでは、60日型では対応できないような長期入院についてはどう考えたらよいでしょうか?
患者調査の結果を見ると、入院日数が 60日を大きく超える可能性がありそうなのは脳血管疾患68.9日、アルツハイマー病279.6日 です。また上記表には記載していませんが精神疾患による入院も100日を超えるような結果となっています。

どんな入院にも確実に対応できるようにと考えると、支払限度日数をどこまでも長くしなければなりません。しかし、そうなると保障は厚くなりますが、その分保険料も高くなっていきます。したがって、どこかでバランスを取る必要があります。

アルツハイマー病や精神疾患は、症状が重く入院しなければならない状況であればとても長い入院が必要になることは想像できますが、罹患したからといって、必ず入院が必要となるわけではないでしょう。そうなると、何がなんでも考慮しておかなければならないとはいえなさそうです。

一方、次に長期の入院となる脳血管疾患については、日本人の死因上位の病気でもあり罹患すると高確率で入院をともなうことになりそうなので、できれば保障を確保しておきたいところです。

これらのことを踏まえると、 長期入院に備えるには、入院給付金は120日型が安心 といえます。

入院給付金にはトータルの支払限度もある

入院給付 金には1入院の支払限度日数とともに、保険期間中にトータルで何日まで支払うかという限度も決まっています。これについては、現在売られている医療保険では おおむね1,000日程度 となっている商品がほとんどです。このくらいの日数があれば特に問題はないでしょう。

↓ 人気の医療保険の保障内容を表形式で比較 ↓
医療保険の比較はこちら

まとめ:入院給付金は60日型を基本に、安心を求めるなら120日型を!

厚生労働省の患者調査によると、 平均入院日数は28.4日 です。また入院日数は年々減少する傾向にあります。

このような統計データから判断すると、 医療保険の入院給付金は60日型であれば多くのケースに対応できる といえます。そして 脳血管疾患などで長期の入院になるケースまで考えるなら、120日型にすると安心 できます。ただし支払限度日数が長くなれば保険料は高くなりますので、このあたりは、長期入院のリスクと保険料のバランスをみて判断するとよいでしょう。

医療保険の入り方をプロに相談

無料 保険相談を申込む
執筆敷田 憲司

Webマーケティングコンサルタント
1975年福岡県北九州市生まれ。SEOやPPC広告運用、コンテンツ企画からライティングも行うサッカー大好きなコンサルタント。書籍も多数執筆。金融システムの開発や保険サイトに携わった経験から、保険や金融の有益な情報を届けします。
※執筆者には当社が記事の執筆を依頼し、編集して掲載しています。

ご自宅から保険のプロに相談!オンライン保険相談

無料オンラインで相談する
オンライン保険相談キャンペーン実施中!